幼なじみ物語2
「大輔、嘉津と付き合おうとしてる」

「えっ‥‥」


俺が小さく呟くと、碧依は今にも泣きそうな顔で俺を見上げた。

こんな碧依の顔、見たくなかったのに。

大輔を想ってるからこそ、見せる顔。

苦しくなるだけだって分かってたのに。


「大輔、碧依の気持ちが見えねえって言ってた。だからやけになって嘉津と付き合おうとしてるんだよ」


俺の言葉を聞く度に、碧依の顔は下を向く。

それでも俺は言葉を続けた。


「こんなこと俺が言うことじゃねえけど、大輔は碧依のことが好きなんだよ」

「えっ‥?」




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