幼なじみ物語2
マンションの近くの公園を通りすぎて、角を左に折れた時だった。

ポケットに手をつっこんで歩く、大輔の後ろ姿が見えた。

良かった‥間に合った‥


「「大輔!!」」


俺と碧依の声が重なった。

その声が耳に届いたのか、大輔はゆっくりと振り返った。


「あっ‥お前ら何してんの?」


動揺を隠すように、平然とした声で言う大輔。

けれど、心の中のざわめきが俺には分かった。

双子だし、隠せるわけない。


俺は碧依を一瞬見た。

走ったあとで、肩を少し浮かせるように呼吸をしている。

そんな碧依に、俺は言った。


「碧依。俺は帰るから。あとは頑張れよっ!」




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