幼なじみ物語2
俺が今までいた場所は、大輔だけの場所になって。

俺はそれよりも下の場所で、ずっと碧依を見てる。


けれど、碧依はもう、大輔しか見ない。

俺のことなんて、見てくれないんだ。


そう思うと、涙が流れずにはいられなかった。

泣いたからって、楽になれるわけじゃない。

それぐらいで軽くなる想いなら、始めから好きになんて、なっていない。

すぐには消えない想いだからこそ、温かくて、そしてすごくつらいものなんだ。


俺はマンションに着くと、誰にもバレないように、自分の部屋へと入った。




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