幼なじみ物語2
「お前、修学旅行楽しんでないだろ?」


大輔が問いかけた。俺は何も答えることができなかった。

黙ったままいると、碧依が俺の手を引いた。


「あたしたちと話そー!やっぱ悟いないと寂しいしっ!!」


俺を椅子に座らせながら碧依が言った。

俺は泣きそうになるのを必死に耐えた。

嬉しくて。俺は2人にとって必要な存在なんだって実感して。

俺は堪えきれず涙を流した。


「ちょっと悟っ!?どうしたの!?」


慌てた碧依が必死に俺の涙を拭く。

それでも溢れ出る俺の涙。

止まることを知らずに頬を濡らしていく。




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