幼なじみ物語2
卒業式のあとは、俺の家でパーティーが開かれた。


「悟、大輔、碧依。卒業おめでとう」


父親がビールの入ったグラスを前に出しながら言った。


「ありがとう」


俺たち3人もジュースの入ったグラスを持ち、父親のグラスにあてた。

カチンと音がして、中の液体が少し揺れた。


「3人も中学生になるのね。早いわねー」


碧依の母親が微笑みながら言った。

正直なところ中学生なんて実感、全くわいてなかった。

1つ大人に近付く、ぐらいにしか思ってなくて。

俺たちの関係は何も変わらないって、そう思ってた。




< 26 / 163 >

この作品をシェア

pagetop