幼なじみ物語2
中学に入って、もちろん新しい友達もたくさんできた。

新しい友達と過ごす時間も多くなり、俺たちは次第に3人でいる時間が減っていった。


「また大輔いないのー!?」


俺んちの玄関で、不満の声をあげる碧依。


「だから昨日ならいるって言ったじゃん」

「だって昨日は奈海ちゃんと約束があったんだもん」


初めて聞く名前。
同じクラスに奈海なんて子いないから、多分違うクラスの子だろう。

俺たちの間で、知らないことも増えた。

同じクラスなのに、碧依の交友関係をあまりよく知らない。

大輔の友達なんて、ほとんど分からない。

知らないことが増えて、だんだんと俺たちの間に距離ができた。

その距離を完全なものにしてしまったのが、俺だった。




< 29 / 163 >

この作品をシェア

pagetop