幼なじみ物語2
屋上のドアを勢いよく開けた。するとそこにいたのは、地面に座り込む碧依と、その前に立つ‥‥‥



若歌だった。


「何‥してんの?」


俺は若歌に向かって問いかけた。

地面に座り込む碧依は、髪の毛はボサボサで、膝からは血が出てて、目からは涙が溢れ出していた。


「さ‥とる‥‥あたし‥‥」


口元に手を当てて、泣きそうな顔の若歌。
そんな顔をしたからって、許せるわけない。それぐらい俺は頭に血がのぼっていた。


「何してんのかって聞いてんだよ!!」


若歌に向かって怒鳴り散らす俺。若歌の肩が一瞬ビクッと跳ねた。




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