幼なじみ物語2
「だからってなんで碧依をいじめるんだよ」

「だって、悟にとって碧依ちゃんがすごい特別な存在なんだって思ったら、なんか悔しくて、嫉妬しちゃって」

「それでいじめたのか?」


泣きながらコクンと頷く若歌。
俺は若歌から離れ、座ったままの碧依を抱き上げた。

碧依をお姫様だっこして、俺は若歌の方を振り返った。


「お前最低だな」

「え‥‥‥」


若歌は顔を歪めて俺を見つめた。


「俺さ、お前と一緒にいてすごく楽しかった。お前のこと、1番の女友達だって思ってたよ。だけど、碧依をいじめたこと、俺許せねーから。もう一緒にいられねー」


俺はそう言うと大輔たちの元へと向かった。碧依は俺にしがみついて泣いていた。
俺はそっと、碧依の頭を撫でた。




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