幼なじみ物語2
碧依への想いを行動に移すって決めても、すぐにはできなくて。

やっぱり俺は碧依を見つめることしかできない。

よく考えたら、別に俺は今の関係で満足してるし、碧依と付き合いたいのかって言われても、そうは思わない。

今だって充分近い存在だし。

そう考えていられたのは、やっぱり大輔の想いを知らなかったから。

2泊3日の沖縄旅行を終え、俺たちはまた勉強漬けの毎日に戻った。


「ああー!!!」

「うるさい!!」


さっきから5分ごとに叫ぶ俺に、碧依が思い切り怒る。この繰り返しだった。


「なんで悟は黙って勉強できないのー?」

「だって勉強嫌いだもん。しかもこの問題、3回目だぞ!?」

「何回もやることが大事なのー!!」


怒りながら言う碧依。

碧依に言われたって、俺のやる気は起きない。




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