幼なじみ物語2
「碧依がねー、夏休みは悟と大輔くんと勉強するって言うから、今日誘わなかったんだよ」


ケラケラと笑いながら言う七海。

碧依め。余計なことを。


「誘ってくれた方が助かったんだけど」


俺がそう言うと、みんなはまた笑い始めた。人事だと思って。

俺たちはとにかく騒ぎあった。

透たちとは大輔も仲が良い。
碧依が仲良くなったのがきっかけで、大輔も仲良くなった。

今日若歌は彼氏と約束があるとかで来ていなかった。

俺は久しぶりにみんなと騒ぎ合って、楽しい気持ちのまま帰路についた。

碧依のことなんて忘れて。


「ただいまー」


大きな声で言ってリビングへ入ると、何やら鬼のようなオーラを出す碧依がいた。




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