龍の女神となるべき姫【下】 更新停滞中
「今1番傷ついてんのはお前か?
ちゃうやろ。
最後の亜美の顔見たやろ?
あんな辛そうな顔して」
そやのに、必死に涙はこらえとった。
悠基かてわかっとるはずやのに、動かんことに腹立って、俺は悠基の胸ぐらを掴んだ。
「好きな女、1人で泣かせといてええんかっ!?」
「……っ!!」
そう怒鳴ると、悠基は俺の手を引き剥がして走り去った。
「……傍でずっと、笑わせたれよ」
胸がキリキリと痛むのは、誰にも内緒や。
ふぅ。
次会うときは、2人の笑顔が見れるかな。
〔秋都side end〕