龍の女神となるべき姫【下】 更新停滞中
考え込んでいた私は気づかなかった。
みんなの注目を浴びていたことにも、悠基が側に近寄っていたことにも。
気づいたときには遅かった。
「亜美?」
―――ドクッ
動悸が治まらない。
今の私には悠基は恐怖の対象でしかない。
わかってるのに。
目の前にいるのは悠基だ、ってわかってるのに。
怖いの。
怖くてたまんない。
いつもは悠基の顔を見ると、安心するのに……。
でも、怖がってるってことは悠基に悟られたくない。
気を緩めたら悠基を拒絶しちゃいそうだ。