龍の女神となるべき姫【下】 更新停滞中
悠基は口を開かず、ただ2人に鋭い視線をやった。
「結構なご挨拶だね。
風龍総長も空炎総長も、声を聞かせてくれないだなんて」
蛇樂総長はそう言うと、一定の距離を保って、怒黒総長と共に私たちの前に立ちふさがった。
「お前らどういう関係だよ?」
「ふふっ、実は幼なじみだったりしちゃうんですよねー」
黎兄の問いかけに蛇樂総長が答えた。
「ま、そんなことはどうでもいいんだけど。
俺が気になるのは1つだけ」
「なぜまだその女を守るんだ?」
蛇樂総長の言葉に続いて、怒黒総長が口を開いた。
その瞳は真っ直ぐ悠基へと向けられている。