龍の女神となるべき姫【下】 更新停滞中
「てめぇらに、先に1つ言っといてやる」
気だるげにポケットに手を突っ込んで。
「てめぇらじゃ、俺には勝てねぇ」
さっきまで喧嘩をしていたせいで、髪も無造作に乱れているのに。
「絶対ぇに」
―――どうして、この人はこんなにかっこいいんだろう。
「は?どっから来てんの、その自信。
今は休戦してっけど、圧倒的にこっちが有利なんだぜ?」
「そうそう。
副総長は左腕が駄目そうだし、そこの男の子はボロボロだしね」
怒黒総長に続き、蛇樂総長が智と啓太を見ながらそう言った。
確かに啓太はボロボロだけど、真っ直ぐ自力で立っている。
きっともの凄く鍛えてるんだろうな。