龍の女神となるべき姫【下】 更新停滞中
ブレザーは喧嘩に邪魔だからか脱いだようで羽織っていないし、カッターシャツは第二ボタンまで開けられ、鎖骨が見えている。
ネクタイも緩められ、“締めている”と言うよりも首に“かかっている”と言った風だ。
お世辞でも身なりが整っているとは言えない。
……のに、これ以上ないってほど悠基がきまって見えるのは、彼のカリスマ性とオーラ。
そして、惚れた私の贔屓目だろう。
『……』
頭ではこうして分析もできるほど落ち着いているのに、言葉が全く出てこない。
カァーっと頬が熱くなって、心臓が波打っているのが全身に伝わってくる。