悲しみの果てに
「―――そっか」
怖い顔じゃない。
この人は本当に、綺麗な顔をしていた。
「俺は早瀬ナツキ。・・・よろしく」
「あたしは久保田楓夏。よろしくっ」
照れくさいけど、握手を交わす。
「じゃあ・・・セッションでもすっか!」
「うんっ」
この一瞬が
瞬きが
怖いほどに長く感じる時
怖いほどに短く感じる時
そんな時には
寂しい夜には
あなたが傍に居てくれたらなって
ほんの少し期待するの
そしてもう一度、目を瞑って
星にお願いをするんだ
あなたが寂しい時には
哀しい時には
あたしが傍に居てあげられますように、と。