出会いは密室で[完]
さっきまでの
悲しい出来事を
少しだけ忘れられる瞬間。
「なにぃ?そんな浮かない顔しちゃってぇ」
「お、おばさんっ...」
まだ酔ったままのおばさんが
あたしの耳元で聞いた。
「あぁっ、もしかしてぇ男のことで悩んでるのぉ?」
「おぇっ?!!」
飲んでいた麦茶を詰まらせて
変な声を出してしまった。
「図星ー?」
「ち、違うよっ!」
「もう15歳だもんねぇ」
違うって言ってるのにぃ…。