出会いは密室で[完]
なんだ...。
そっか、
そうゆうことだったんだ...。
意外と、意外と。
優しいとこ...あるじゃん。
「あ、りがとー…」
「つーか、ここ寒いならそこ行けば?」
桐野くんが指した方向は、
本棚が陳列している場所。
そっか、
あそこなら周りが壁になってるし
いい具合に狭いから
あったかいかも…。
そう思ったあたしは、
ジャージを羽織りながら
『そこ』へ向かった。
「あ。ここいいかも...。」
本棚を背もたれ、
ジャージを掛け布団のようにして
ちょこん、と座りこんだ。