出会いは密室で[完]
そう思って
2人に近づくあたし...。
1歩、2歩...と
歩みを進めていく。
不思議...
1歩1歩進めているだけなのに、
桐野くんとの距離が
縮まるたび
あたしの心臓は
中で太鼓を叩かれているように
ドクドクと音を立てる。
ボスッ――――――――――
「...えッ?!」
桐野くんと南のところまで
あと30歩くらいで辿りつく。
そんなとき
あたしが見た光景は
間違いなく
桐野くんが南を殴っているところだった。