出会いは密室で[完]
桐野くんって...
「もしかして、図書室の常連さん...?」
「まぁな」
やっぱりそうだった。
「前にも、閉じ込められた事あるんだ」
「うん。」
あたしの問いに
すぐ横の彼はコクンと頷いた。
「あんときは1人だったし...若干ビビったわ」
こんな冷静な桐野くんでも
怖いとか思うんだ...。
あたしは
桐野くんと近いものを感じて
なぜか少しだけ。
少しだけ、嬉しくなって笑みをこぼした。