出会いは密室で[完]
そういえばあたし...。
暗いとこ苦手なのに、
いま全然恐怖を感じてない。
それって...
この人のおかげなの...かな。
「でも今回は、1人じゃないから...」
「え…?」
「あんたがいるから、なんか平気」
トクン―――――――――
なんだそれ、なんだそれ…。
「い、意味分かんない...」
「だから…、あんたが居て良かったって言ってんの。」
桐野くんは
この台詞の後すぐに、
「はぁー…」と息を吐いた。
ドキドキドキ――――――――
うわぁぁ…。
さっきよりも心拍数がぁ...。
なんでサラっと
そんなこと言えんのよ…。