出会いは密室で[完]
「優科...あのさ......」
「ん…?」
桐野くんは急に
真剣なまなざしでこっちを見た。
その透き通った目を見つめると
吸い込まれてしまいそうになる。
「なにされた?」
「へ...?」
きょとんとするあたしに
桐野くんは頭をくしゃくしゃして
「あいつらに...なにされた?」
「あ、あぁ...えーっと...キス...とか、舌入れられたりとか...。胸触られたくらい...」
「俺がもっと早く気付けば...」
「助けに来てくれたじゃん。それだけで十分だよ。」
いつもと違う雰囲気がするのは
学ランを着ているせい...?
それとも
なんかちょっと弱ってる...?