出会いは密室で[完]




あー…。
なるほど、そうきたか。


目をぱちくりさせて
いかにも楽しんでいる茉那。




「好きな人...ってゆうか、好き『だった』人なんだけどー…」


「はいはい。で、誰?」



茉那はいかにも
適当な相槌を打った。


そんなに聞きたいか…。



「桐...。学年首位の人。」

「げ。マジ?」

「マジ。」


桐野遥人くん。

と言おうと思ったけど、
止めた理由はよくわかんないけど




なんか
その名前を出そうとするだけでも


自分の中の心臓が
ドクドクいうのが分かった。




< 36 / 367 >

この作品をシェア

pagetop