出会いは密室で[完]
沈黙が続いて、
とうとう関係のない女子たちが
パラパラと教室に戻り始めた。
「...聞いてた?俺の話」
「聞いてるよ」
「じゃあ応えろよ」
図書室で一回教えたでしょうがぁっ!
と
一発食らわせたい部分もあるけど、
なにより、
あたしの名前を覚えてくれてない
ってことが悲しい...。
そういえば「あんた」
としか呼ばれたことなかったような...。
「あたしの名前はぁ、田嶋...」
「あれ?...遥人?」
ん?
せっかくもう一回教えてあげようと思ったのに...。
そのあたしの台詞は
1人の美少女によって遮られた。