出会いは密室で[完]



沈黙が続いて、
とうとう関係のない女子たちが


パラパラと教室に戻り始めた。


「...聞いてた?俺の話」

「聞いてるよ」

「じゃあ応えろよ」




図書室で一回教えたでしょうがぁっ!




一発食らわせたい部分もあるけど、


なにより、

あたしの名前を覚えてくれてない
ってことが悲しい...。



そういえば「あんた」
としか呼ばれたことなかったような...。


「あたしの名前はぁ、田嶋...」


「あれ?...遥人?」



ん?

せっかくもう一回教えてあげようと思ったのに...。



そのあたしの台詞は
1人の美少女によって遮られた。





< 40 / 367 >

この作品をシェア

pagetop