出会いは密室で[完]
▼やっぱり好き
優科…――――――――――
「優科っ、ゆ、かっ!」
「...んー…」
「もう7時半!遅刻するよ!」
「え?」
お母さんの『7時半』
という台詞で、やっと目を覚ました。
もー…
なんでもっと
早く起こしてくれないのー?
と、母を恨めしく思いながら
狭い家の中で
朝の支度を終えた。
「いってきますッ」―――――
あまり綺麗とは言えない
家の扉を開くと、
朝日がサンサンと降り注いだ。
もう...夏だ。