出会いは密室で[完]
ち、近いんですけど…。
机なんかはさんでないから、
思いきり向き合ってる形。
てか膝当たってるしー…っ。
「へ、へぇ~…。あたしはもう遅刻しないようにしなきゃ」
話しながらあたしは、
桐野くんの正面を避けて
さりげなく横を向いた。
だって、
あの状態じゃ...緊張半端ないし…。
「なんで?」
「なんでって...」
「遅刻くらいじゃ、んな怒んねーだろ」
「あたしの場合は違うんだよ...」