出会いは密室で[完]
▼ライバルは強敵。
やばいなぁあたし...。
こんなことで泣くなんて。
涙をこぼして
廊下を走りながら生徒玄関に向かう。
「バカじゃん…」
桐野くんにはもう、
心に決まってる人がいるんだ。
まだ唇を割って入った
彼のあの舌の感覚が残っている。
もう最近
ずっと彼に振りまわされるばっかりだ。
最初は
こんなやつ
顔だけいいだけで最低っ!
とか思ってたのにな...。
ほんとに
あのままでよかった。
そうすれば
こんなに傷つかないから。