LOVE TASTE
「好きにすれば?」
その瞬間パアッと輝く雪の顔
あまりの嬉しそうな…小動物のような可愛らしさに笑みがこぼれるのを必死に堪えた
「メールアドレスだけでも…教えてもらえますか?」
「あぁ…」
やっと聞けた
これで少しでも繋がりが持てる
「嬉しい」
雪は携帯を大事に握りしめている
単純な女…
蓮はくしゃくしゃと乱暴に雪の頭を撫で無言で歩き始める
それをぽかんと見つめる雪
「行くぞ」
蓮は呆れたように呟いた
「?」
何も分かっていない様子の雪
「送る」
蓮は一言だけ言って歩き始めた
送る…送る…
送る…
蓮さん送ってくれるの!?