LOVE TASTE
嬉しい



少しでも一緒に居たいから




わたしは蓮さんに駆け寄り背中に抱き着いた




不意打をついたわたしの行動



だけど少しもぐらつかない

むしろぐっと受け止めてくれた大きな背中




「…何?」



困ったような同様したような蓮さんの言葉




「えへへ…嬉しくて!!」




無邪気な声




顔を見なくても雪の笑顔が思い浮かぶ




「はいはい…行くぞ」






無愛想だけどちゃんと蓮さんの優しさは伝わってくる






きっともうすっかり暗くなっちゃったから「送る」って言ってくれた





突き放すような言葉も

帰るのが遅くなるといけないから…






「蓮さん!!」





「ん?」




「ありがとうございます!!」





「…はいはい」






夜道を無言で歩く




不思議と寂しくも気まずくもない



隣に居る




それだけでとっても幸せだから…






これが恋なんだ…






わたしはふとそう思った
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