LOVE TASTE

雪の言葉は本心だと思う


だけどあたしの気が収まらない





だって雪は…



自分よりあたしを選んだ




あたしのために…大好きな人にせっかく会えたのに見過ごすようなことをした






なのにあたしは自分のことでいっぱいいっぱいだった






「あたしのせいで二度と会えなかったかもしれないじゃん…」




「…美久」





「だからごめん…あたし自分のことしか」




「違うよ…」



雪はあたしの声を遮って続けた



「全部わたしの決めたことだよ




それに…





ちゃんとまた会えたんだもん!!」



にっこり微笑む雪


その笑顔にあたしの心がすっと軽くなった気がした




「うん…ありがとう…でも次は」




「?」



「あたしが力になるからね!!何があっても!!」
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