ヤンキー愛を誓う


――どうして義家に
甘えてしまうのか

分かった

気がした

義家は痛みを知っているから

あたし達が持つ痛みを
分かろうとしてくれるから

バカみたいに必死になって
くれるから

ちゃんと見守っていて
くれるから――

「おーい加那遅刻すんぞー」

「義家すっかりバスの
運転手だねー」

「みんな遅刻しても迎えに
きてくれると思いやがって」

「――ねぇ…義家
もうちょっとだけ義家の
側にいさせてね」




< 69 / 79 >

この作品をシェア

pagetop