幸せというもの。
†+*過去*+†
――――――7歳の夏
「ぱぱもままもだーい好き!」
いつの間にか口癖になっていた。
学校へ行くときはいつも3人で、
左手はお父さん、右手はお母さんが優しくあたしの手を包んで
いつもの集合場所までおしゃべりしながら歩く毎日だった。
集合場所まで着いたら、お父さんもお母さんも来た道を戻ってしまうけど
友達が笑顔で手を振ってあたしを待ってくれるから
寂しくなかったんだ。
「こんな日が毎日続くといいな~」
単純にそう思った。
「希ちゃんは幸せ者だね~」
「だってぱぱもままも大好きなんだもん!」
しかしこの日"まで"は幸せだったんだ。