幸せというもの。
――――――こうしてあたしはおばあちゃんの家で生活することになった。
あの時、家に帰ってきたと勘違いしていた場所は
おばあちゃんの家だった。
ここに連れてきたのは、あたしがあの家に戻らないように、戻れないようにしたかのようだった。
あたしの居場所はここなの?
確かに間違っている訳でもない。
でもやっぱり誰か一人でも欠けたら
そこは誰の居場所ではないと思うんだ。
もう、元には戻れないのだろうか?
あたしたちはいったい
どこを間違えてしまったのだろうか。