幸せというもの。


「いい?まず名前の呼び方は必ず
"龍弥様"って呼ばなきゃダメなのよ。」


「え?何で?!気持ち悪!!」

あたしは勢いよく話題に食いついた。


「それは、龍弥様がそう呼べって
言ったらしいよ。

訳は噂なんだけど、彼女とか好きな子に
『龍弥様~』って甘く呼ばれるのが
良いらしい・・・」

「うわっ。今本当に吐き気がしたよ。」

優しい人かと思ったけど、ただの変態じゃんか!

「でもそういわなきゃ即誰かに襲わせるらしいよ。最悪だよねー。

でも、甘い顔+声と、龍弥様、を守れば
何ともないんだけどね。

だから、担任は必ず龍弥様が
ご指名した美人な女って訳よ。
まあ、さすがに先生だから様は言わせないらしいけどね。」


「なんか、今年は忙しくなりそうだね・・・。」


すると、若い女の人が教室に軽い足取りで入ってきた。
きっと今の話だとあたしたちの担任だろう。


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