幸せというもの。
「ほら来た。結構な美人さんを選んだもんだ、こりゃ・・・
じゃ、あたしは戻るね。
そうは言っても前の席だけど。」
咲那ちゃんは笑って手を軽く振り
自分の席についてしまった。
あたしも「またね」と手を振り
きちんと座りなおす。
あんまり関わらないようにしよう・・・
あたしはそう思った。
しかし、今のあたしもみんなもまだ気づかなかった。
あたしが今年の東妙寺龍弥の
ターゲットだとも知らずに。
あたしが気づくのはもう少し後の話になる。