幸せというもの。

しかし、このHR中一言も喋っていない人がいた。

それはあたしの隣の人なんだけど、

気になってしょうがなかった。

笑顔なんて一つもなくて、ずっと無表情。


「あ、あの・・・」


あっやばい!思わず話しかけちゃったよ!!


「ん?何」


素っ気ない返事が返ってきた。
で、でもあたしはめげないもん!


そのとき。
あの時の記憶が甦った。


【でもこんなことで落ち込むのは、
あたしらしくないよね!!(笑)】

今の言葉とよく似た言葉を発したからか
嫌な記憶が久しぶりに思考をぐるぐるさまよう。

「・・・・・・あ、ご、ごごごごめん!!
え、ぇえっと、な、名前!なんていうのッ?」


や、やばい・・・声が震えてるよぉ・・・
お願いだから今だけは思い出さないで!!!


「おいおい、噛みまくり(笑)
俺は赤坂直十、東解中から来た。
呼び方は「さん」意外なら
なんでもokだから。」


「あ、あたしは如月希。
あたしはあだ名でも何でも良いよ。
ん~じゃ、じじゃあ・・・赤坂君でいい?」


あ、良かった。少しずつ震えも止まってる・・・
これだったら不自然に見えないよね。

「は?なんで赤坂"君"何だよ?」
< 36 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop