この手の先は…
出会い
「翔太、早くしないと遅れるよ?」
「ゆ、優衣!置いてくなって!」

今日は桜琳高校の入学式。
だといいに、翔太は初日から寝坊。
相変わらず過ぎて困るわ。
少しは成長しなさいっての!

言い忘れてた!
翔太ってのはあたしの幼なじみ。結城 翔太のことね♪


「置いて行かないわよ。だから、早く行こ?」
「お、おう!」


桜琳高校は校門から校舎までの桜並木で有名。

桜を見回しながら歩いていると前の人に目を疑った!

「しょ、翔太…あ、あれ…」
「ん?…嘘だろ…?」

2人とも、時間が止まったかと思うほどビックリしていた。

「ねぇ、あれ恵太じゃないよね?」
「違うだろ…そっくりだけど、あいつは死んだはずだろ?」


そう。
前を歩いていた人は10年前に死んだ三島 恵太に似ていたのだ…

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