かぐや姫
お散歩です。


竹の外は案外涼しく、風があたるのが気持ちいいです。

「和美さん」

「はい。なんでしょう」

「住んでるアパートに着きましたけど…」

「こちらにお住まいなんですね。水色で可愛いですね」

「うん…」

「家族の皆さんもいらっしゃるのでしょうから、ご挨拶をします」

「え、いや…俺一人暮らししてるんです。実家は富山」

「私に、部屋に入るかと聞いているのですか?」

「いや…でもどうします?何か飲みますか?」

「この破廉恥野郎め!」

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