管理人C
9:00

職場にいくと、机の上に四角い鉄製の箱が置かれていた。
いくつかケーブルがつながれていて、
壁のコンセントから電源を供給していた。
よく見るとそれは血圧計だった。


書置きがある。ワープロの文字で

『今日の実験のために測定してください』

とだけ書かれていた。

言われたとおり、その機械で血圧を測ってみる。
ふと、そのとき昨日の電話が気になって、床を見てみた。
すると昨日と電話番号が変わっている。
誰かが書き換えたのだろうか。

なんの目的で?


血圧を測っている最中、右側のドアが開いた。
どうやら訪問者がきたようだ。

訪問者は、白衣をきた初老の男性で、
いくつか荷物をつんだキャスターを引いている。

「手伝います」

すぐ測定を中断して駆け寄ろうとすると、

「かまわない、続けてくれ」

そういうと手際よくダンボールを開けてなにかの機材を取り出し、
私の机にセットしだし、
向こう側にスクリーンをかけた。
これはプロジェクターのようだ。

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