管理人C
地下都市の王

電話の呼ぶ声

公園らしき所へゆき、そこの芝生に座る。


「何か食べ物を調達してくるわ」
Aはそういって、その場を離れる。
「大丈夫かい?まだ震えている」
私の額に
手をあてる。
とても温かい。


言葉がでない。


たしかに、Dは他人に対して優しいし、
背が高いし、
シャツがきれいだし、それにかっこいい。


でも…

「先輩…こういうことは、いけないことだと思うんです…」


そのあと、Dは私を抱きしめる。

「いけないことなものか。
君は僕にこうされて、落ち着いてきている」

「先輩…」
地下に来て、ずっと孤独を強いられて来たわけで、にわかの自分とは比べられない
くらい、色々あり、

地下での生活が
長いDも、
辛かったのだと思う。

「ん…」



二人とも、何も話さない。


「…ごめん」

Dは、今度は目を合わさずに答える。

私は、
なにもかえさない。

Dは、おかしくなってしまったのか。
自分も、これからおかしくなるのか。


私は、自分からDに身を預けると、緊張し続けた疲労で、
意識が
なくなっていく。



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