藍色の砂
7. 心と躰
永い夜をすり抜けて
とうとう、
ボクたちの進路は決まった。
『合格おめでとう。』
『村上も。ありがとな。』
二人とも無事合格し、
はれて大学生になれた。
『お礼に何か奢るよ』と言えば、
村上は首を振り、
ボクの家に行きたいと言い出した。
というわけで……今に至る。
『莉緒ちゃんホントありがとうね。
莉緒ちゃん居なかったら昊は今頃
浪人生よ。』
母親が一人ベラベラ喋る。
『いえ、そんな…私大したこと
してませんから。』
父親は長く単身赴任しているから
三人で食卓を囲む。
お礼にご飯をご馳走することで
納得してくれたみたい。
謙遜する村上の肩を軽く叩いた。
『いや、実際村上のおかげだよ。』
そう言うと恥ずかしそうに
頬を染めて俯いた。