藍色の砂
『いや~昊にこんな可愛らしい彼女が
居たなんてお母さんびっくりだわ。』
二人ともブッ!とお茶を
吹き出しそうになる。
『いや、あの私は…』
『いいのよ隠さなくったって。
息子見てたらわかるんだから。』
『い、いつ見てたんだよ!』
満足げに笑う母親と
相変わらず顔の赤い村上。
『バカ息子だけど宜しくね~』
なんて言ってやがる。
居心地わる……。
箸でグサッと刺したカボチャの煮物
を口に運ぼうとしたら、
次の母親の一言で動きは止まる。
『あ、そうだ!今度の日曜日に陽、
帰ってくるって!その時に改めて
合格祝いしようだって。』
『え…?』