藍色の砂
『莉緒ちゃんもおいでよ!』
『いいんですか?』
『遠慮しないで。こっちは感謝
してるんだから。』
チラッと村上がボクの方を見た。
『……予定がなければおいでよ。』
ニッコリ笑って頷く。
『陽も咲妃ちゃん連れて来るってよ。』
ボクの箸はまた止まった。
何もかもが自ずと繋がっていく。
やっぱりそうか……。
あの夜、
キミからの連絡はなかった。
それが全ての答えだと
一度は受け入れたつもりだったのに。
こうして目の当たりにすると
声すら出なくなってる。
キミは…兄貴を選んだ。
紛れもない事実が
心を粉々に砕いていく。