藍色の砂



ちょっと待って…!
どうして泣くの??



『あいよ。いっちょ出来上がり。
オマケしといたよ。』



おばちゃんの声に慌てて
お金を出す。
千円札と袋を引き換えに
そのままキミの手を取り
走り出した。



『お釣りは!?』と言うおばちゃん
の声に『つけといて!』と訳の
わからない言葉を叫んでた。



近くの公園のベンチまで
たどり着き、
倒れ込むように腰を下ろした。



荒い息を整えながら、
ようやくボクは話が出来た。



『何で咲妃さんが泣くんだよ。』



まだこぼれ落ちる涙を拭っては
『わからない』と言う。



答えになってないよ…。



席を離れて自販機に向かう。











< 120 / 201 >

この作品をシェア

pagetop