藍色の砂



ボクたちは、
この関係をどれほど
続けただろうか。



寒い季節を越えて
またあの蒸し暑い夏が来る。
キミと出逢った季節。
ボクに微笑みかけてくれた
夏の午後。



眩しいほどに輝いていて
大きな瞳で笑うキミは、
決して今も変わらない。



だけど、
あの日に動き始めた時計の針は
ゆっくりとボクたちの間で
時を刻んでる。
残酷なほどに形を変えていきながら。





[ごめん、今日は会えないです]



夕方になるとこうした
メールが届く。
ボクはそれに従うだけ。



携帯を閉じて溜め息をつくことが
増え始める。



[ごめん、今日も……]
それが3日、4日と続いた。
仕事が休みの日は仕方がない。
その日は必ず兄貴と会うから。



兄貴にバレないように
慎重にしてきたつもりだった。
でも何かしら
不信感を募らせていたのかも。



相手がボクだと知れば、
プライドの高い兄貴だから
おそらく逆上するだろう。
何をしでかすかわからない。











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