藍色の砂





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『谷原くん、今日から新しく入った
村上さんね。』



『えっ!?』



顔を上げるとそこには
ニッコリ笑う村上が立っていた。



『あれ?知り合い?あ、そっか。
同じ大学だったよね?』



仕事では一年先輩の25歳、
同じ男の片桐さんという
スタッフに紹介を受ける。
入った当初から
ボクの面倒を見てくれている
ベテランさんだ。



仕事は片桐さんが教えるから
いいけど、
まさかここまで追っかけて
くるとは……。



帰り道。
原付バイクを押しながら
二人並んで歩く。



『びっくりした?』



『するよ。バイトよく許してくれたな。』



『うん…。昊と一緒だから安心してる。』










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