藍色の砂
2. 秘密
日曜日。
ボクはいつになく
集中していた。
練習試合とはいえ、
かなりの強敵チームが
対戦相手だからだ。
すでにベンチ入りしている
スターティングメンバーはみんな
それぞれ意識を高めている。
円陣を組んでメンバーの
気持ちを高騰させるのも
ボクの役目の一つだ。
『よっしゃ!攻めるぞ!』
『っしゃー!!』
気合いが入ったところで
体育館の出入り口から
ざわめきが聞こえてきた。
そのざわめきは振動を伝わって
チームメンバーにも伝染する。
『昊、アレ……』
副キャプテンの声につられて
視線を向けてみると、
ギョッとした。