藍色の砂
ウソだろ…!?
今日は親に会う日じゃ…。
みんなの視線を浴びていたのは
言うまでもなく、
ボクの兄貴と…咲妃さん。
真っ先にボクを見つけた兄貴は
『よう』なんて手を挙げてる。
近くまで駆け寄って
『何してんの?今日は…』と
言いかけたら
『咲妃が見たいってきかないから
午後から家連れて行くことにした』
って。
後ろからヒョッコリ顔を出した
咲妃さんは、誰もが
見とれるほどの美人だ。
遠くで誰かが『美男美女』だなんて
話しているけど、
ボクから見れば『美女と野獣』に
しか見えない。
『昊!始まるぞ!』
ベンチから呼ばれて慌てて戻る。
ヤバイ…気になって
集中出来ないじゃないか…。
ジャンプボールから始まって
ボクたちの攻めからゲームの火蓋は
きられた。