藍色の砂
ボクと村上は今日、
兄貴の新居にお邪魔していて
挙式を挙げるかどうかで
話し合っているようだ。
確かに出産後は少し体重も
増えたんだろうけど、
元々細いから今でも充分だと
思うんだけどな。
妊娠中は兄貴もリハビリで
出産後は育児で時間が割けず
今に至る。
その時、すぐ隣の部屋から
赤ちゃんの泣き声が聞こえて
慌てて咲妃さんが見に行く。
『そういやキミたちは結婚
しないわけ??』
ボクと村上はお約束のように
カルピスを吹き出しかける。
なんでいつも唐突なんだよ兄貴は。
ズレたメガネをかけ直した。
『卒業したら結婚とか!?じゃあ
俺たち合同でしちゃう??』
『バカか!』
『照れることねーじゃん。莉緒ちゃん、
こいつ奥手だからね。ケツ叩いてやん
ねーとね。』
そう言われる村上は案の定
ゆでタコ状態。
あ~!もうどうすんだよコレ!