藍色の砂
ボクたちの視線は重なった。
動きが止まるキミと、
立ち尽くすボク。
再びボクたちは
接触してしまった。
いや、会いに来てしまった。
自らの足で、
キミを求めてしまったんだ…。
こんなボクを
キミは笑うかな…。
その瞳には、
どう映っているのだろう。
『コウくん!?』
手を振りながら駆け寄って
くれる咲妃さん。
近付いてくる笑顔に
飛び跳ねる鼓動はもう
取り返しがつかない。
『…ども。』
『ども。』
可愛く真似してくれる。
『買い物?』と
下げた袋を見つめて聞いてきた。
『あ、うん。参考書。』
『偉い!あ、受験生か。』